第6回ちぐさ賞の最終選考が10月8日(祝・月)横浜市中区野毛のジャズ・スポット「ドルフィー」で行われ、宮脇惇(横須賀市生まれ・24歳)に決定しました。最終選考は昨年次点で出場権のある菊池冬真を含めて4組が30分ずつ演奏する形式のライブ審査を実施しました。また、来場者に投票してもらって決定したベストパフォーマンス賞は宮脇惇が受賞、今年の次点は小野輪太郎でした。
審査委員長の瀬川昌久氏は「宮脇さんは美しくやさしい音色を表現する、正当なジャズクラリネットの伝統の継承者だと思う。しかし、クラリネットは、いまジャズの世界では斜陽楽器になりつつある。地味で音量も小さな楽器だけに、ファンが増えないのです。ベニー・グッドマンのサウンドならすばらしいベテランの演奏者がすでにいるので、宮脇さんにはそのような壁を越えて、いままでにない楽器とのアンサンブルや共演によって多様な表現を切り開き、クラリネットを発展的楽器にするための先導役になってほしい」と語っています。
■宮脇 惇(クラリネット/みやわき あつし)
1993年12月27日横須賀市生まれ(24歳)。小学3年生の時「Benny Goodman物語」を観てJAZZクラリネットを独学で始める。洗足音楽大学JAZZ科に入学後、JAZZクラリネットを谷口英治、川嶋哲郎に師事。大学在学中、映画「この世界の片隅に」の劇中曲Moonlight Serenadeでクラリネットを担当。卒業後、自らのバンド宮脇惇QuartetやApple Seeds、Klach、民族音楽ようそろーず、wolly bears big bandなどでクラリネットを担当。Apple seedsでは週間JAZZランキング1位を獲得。最近では民族音楽ようそろーず 初アルバムを発表。横須賀、横浜、都内など、LIVEハウスで活動中。
(受賞コメント)
スイングジャズを好む人たちは少なくなっているからこそ、これから流行らせたい。ビッグバンドの良さも伝えたいが、しばらくはコンボで修行を積むつもりです。横浜を中心に日本での音楽活動を大切にしたいが。ずばり目指すのはカーネギーホールです。
■ ちぐさ賞概要
応募資格
個人での応募(グループ不可)、ジャズのボーカリスト・楽器奏者、
年齢満35歳以下、国籍不問(外国籍の方は日本を主体に活動していること)
審査委員
瀬川 昌久(ジャズ評論家)
今田 勝 (ジャズピアノ奏者)
市原ひかり(ジャズトランペット/フリューゲルホルン奏者)
柴田 浩一(横濱ジャズプロムナード・プロデューサー)
決戦出場者 宮脇 惇(クラリネット)、ブライアン・シーモア(サックスほか)
小野輪太郎(ギター)、菊池冬真(ピアノ)
アナログレコード制作・発売 2019年発売しました。